起業の準備②金、物、人をかけない準備
- 隼人 仲宗根
- 2018年1月15日
- 読了時間: 2分
起業準備はまず「準備の種類」を区別することから始まるということを前回ご紹介しました。今回は「お金、物、人手のかからない準備」を詳しくみていきます。
ここでは、一般的に言われている経営資源としての「ヒト、モノ、カネ」とは異なるイメージで考えます。準備段階と成果を追求する段階とでは位置付けがやや異なるからです。
「お金、物、人手のかからない準備」でまず始めることは、
①何にどれだけのお金が必要か
②どんな物がどれだけ必要か
③どんな人が何人が必要か
ということを検討し、「一覧表」を作ることです。表といっても、必ずしもパソコンでキレイに作る必要はありません。ポスター程度の大きな一枚の紙に3つの枠を線で引いて、メモ書きした付箋(追記するので大きめの付箋が良いです)を各分野にペタペタ張っていく、というものでも十分です。
次に、それぞれに要する時間の確認とスケジューリングです。
①着手時期(いつから)
②所要時間(どれくらい)
③確認時期(できているか)
④最終期限(しめきり)
を調べ、一覧表に時期を追加記入していきます。
「必要な金、物、人」「時間」この二つを調べて整理するだけで、リサーチすべきこと、やるべきことが次から次へと出てくるはずです。必要な設備などの価格、物件、内装や設備の業者選び―。業種によっては、物件選びで交通量調査や往来人数、性別や年齢層を調べることもあるでしょう。ひとつひとつ書き出していくと、時間がないものが見えてきたり、大事な物が漏れていることに気付くこともあるかもしれません。
時間が見えてくると、物件選びや製品選択などにも余裕が出てきます。相見積を重ね、たくさんのものを見たうえで検討できますので、より良いものを最適な価格で導入することもできます。
このような準備は、起業を決意したその日から始められることです。イメージをふくらませながら事業に必要なことを書き出していくことは楽しいものです。何となく苦手なお金の計算や計画も自然と進んでいくでしょう。「お金、物、人手のかからない準備」は、起業のための土台作りなのです。
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